山崎、その“つくり”を体感する——銀座で味わう、100年の探求 「THE YAMAZAKI EXPERIENCE IN GINZA」開催中(from銀座)

  • URLをコピーしました!

“日本のシングルモルトウイスキー”の象徴「山崎」を、物語ごと味わう——。
銀座・日比谷BAR WHISKY-Sを舞台に、サントリーが期間限定イベント「THE YAMAZAKI EXPERIENCE IN GINZA」を開催中(2025年12月30日〈火〉まで/完全予約制(90分))。
店内は京都・天王山の麓にある山崎蒸溜所の意匠を再現した特別仕様。樽の香りが漂う空間で、構成原酒のテイスティングや料理とのペアリングを通じ、「山崎」ブランドの魅力を五感で体験できます。

ISC シュプリーム チャンピオン スピリットのトロフィー

世界が認めた「山崎18年」——3年連続、ISC最高賞の快挙
今年、「山崎18年」は世界的な酒類コンペティション「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2025」で、全部門での最高賞「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞しました。
「山崎25年」(2023年)、「山崎12年」(2024年)に続く受賞で、同一ブランドが3年連続で栄冠を得たのはISC史上初の快挙です。
審査員は「山崎18年は驚くほど滑らかな口当たりと、力強い熟成感を見事に表現している逸品」と評し、その品質とブレンド技術を高く評価しました。

工場長が語る「つくり」の本質
— “時間を味方につける”という哲学
山崎蒸溜所の有田哲也工場長は、蒸溜所を“時間の工房”と呼びます。
「ウイスキーづくりは、効率ではなく時間を味方につける仕事。今日蒸溜した原酒が製品となるのは、5年、10年、20年と、非常に時間や手間がかかるが、単に生産能力や効率を高めるのではなく、ひとつひとつの工程を丁寧に積み重ねることが、美味品質の実現につながるんです。」

サントリー(株) 山崎蒸溜所 有田哲也 工場長

山崎が誇るのは、100年以上にわたり継承されてきた「美味品質の追求」
「つくり分け」と「つくり込み」により、100種類以上の「高品質で多彩な原酒」を生み出し、ブレンダーによる「熟練の技」を掛け合わせることで、世界的にも認められる品質を実現しています。

  • つくり分け:原料や酵母、あるいは様々な形状の発酵槽・蒸溜釜・樽材を使い分け、多彩な原酒をつくる。
  • つくり込み:原料、醸造・蒸溜工程・貯蔵(製樽)・ブレンドにいたるものづくりのプロセスで徹底管理を行い、長期熟成に耐える原酒を生み出す。

「日本の四季や湿度、そして水がもたらす個性をどう生かすか。
“本格・本物のウイスキーをつくりたい”という創業者の志を、今も追い続けています」(有田工場長)

“構成原酒”で知る——山崎12年の設計図
このイベントの目玉は、構成原酒3種+山崎12年を味わいながら「つくり」を辿るテイスティング。
完成品の前に素材を知ることで、グラスの中の奥行きが見えてきます。

  • ホワイトオーク樽原酒
     北米産ホワイトオーク材を用いた自社製のパンチョン樽(約480L)で熟成。
     「骨太な味わい」「ほのかな甘み」。山崎12年の“骨格”を担うベース原酒。
  • スパニッシュオーク(シェリー)樽原酒
     ブレンダーがスペイン北部の森で選木。樽にしてからボデガ(ワイナリーや酒蔵)に3年間預け、シェリー酒を貯蔵するため、タンニンを多く含み、原酒は赤みを帯びた琥珀色に。
    「華やかでフルーティーな香り」「ドライフルーツやチョコレートのような甘み」が特徴。
  • ミズナラ樽原酒
     “和樽”ミズナラが生み出すのは、「甘やかでほのかな香木の香り」。ミズナラの保護・育成にも注力をしながら、新樽も随時導入。
  • 山崎12年
     三つの原酒をはじめとした多彩な原酒をブレンドした完成形。甘いバニラ香と熟した果実香、幾重にも押し寄せる香味が特長。

料理が引き出す、“もう一つの山崎”
イベントのもう一つの魅力は、料理とのペアリング。
燻香をまとわせた「べったら漬け」など、ウイスキーの香りを引き立てるフードが用意されています。

「山崎は“和の香り”を持つウイスキー。味噌や出汁と合わせると、香味がより立体的になる。一口の料理でウイスキーが変わる感覚を楽しんでほしいです」(有田工場長)

メニューの中でも注目は、「燻り惣菜 3品盛り合わせ」(¥1,650)
店内で腕を振るう認定「燻師」が考案した、シングルモルトウイスキー「山崎」に寄り添うための一皿です。大根、サーモン、肉料理の3種を燻製で仕立て、ひと口ごとに香りの層が変化。山崎12年のほのかなスモーキーさやバニラ香と美しく響き合い、“味わいの輪郭”を料理が描き出す構成となっています。

和の食文化と共鳴するペアリングは、初心者にもウイスキーの奥深さを感じさせてくれます。

「価格」よりも「価値」を味わう体験へ
世界中で人気が高まる中、市場価格が高騰し入手しづらくなったと語られることもある山崎。しかし、有田工場長はこう語ります。

「ボトルに詰まっているのは価格ではなく、時間と手仕事の積み重ねです。グラスの向こうに、職人たちの情熱を感じてもらえたらうれしいですね。」
まさに、ウイスキーの背景にある“つくりの物語”を味わうイベント。
銀座の地下で、100年続くクラフトマンシップを体感する贅沢なひとときです。

【イベント情報】
THE YAMAZAKI EXPERIENCE IN GINZA
2025年11月1日(土)〜12月30日(火)
定休日:11月11日(火曜)
日比谷BAR WHISKY-S 東京都中央区銀座3-3-9 金子ビルB1
完全予約制・各回90分
平日:17時、19時、21時
土・日・祝:13時、15時、17時、19時、21時
ニュー(税込):
 山崎構成原酒飲み比べセット(原酒3種・山崎12年):7750円
 山崎12年:3500円(1shot)/山崎18年:7600円(1shot)
 ペアリングフード:690円〜
予約ページ:https://booking.ebica.jp/webrsv/plan_search/e014037901/23826

一杯の中にある、100年の手仕事。
ひと口のウイスキーに、樽の香り、職人の手、そして季節の記憶が宿る。
構成原酒から完成形へ——その設計をたどる体験は、まるでものづくりの現場を感じさせる
料理と重ねるごとに、味が変わり、香りが深まっていく。
山崎を飲むことは、ただの嗜みではない。
それは、“日本のものづくり”の哲学を味わうことなのです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!