銀座で桑を素材に使った伝統工芸、江戸指物(えどさしもの)の展覧会が開催。古き良き、粋な日本伝統美な技術を身近で見れる良い機会。早速チェック。
10月5日(日曜)まで、銀座のセイコーハウスホールにて開催中の「江戸指物 木工芸家 島崎敏宏の仕事 蘇れ御蔵島桑」。木工芸家、島崎敏宏氏の個展です。江戸指物(えどさしもの)とは、釘を一切使わないで、木材を組み合わせて作る東京の伝統的な工芸品。江戸指物の伝統技法と様式美が織りなす木工芸の神髄に触れられる展覧会。
本展の見どころは、江戸指物の伝統を忠実に受け継ぐ、島崎敏宏氏の熟練の技。島崎氏は江戸指物師の家系に生まれ、釘を一切使わずに木材を精緻に組み上げる「組手技法」を習得。その作品は、堅牢でありながらも繊細な美しさを兼ね備え、見る者を魅了。漆仕上げによる木目の美しさは一点ごとに異なる表情を見せ、それぞれの作品に江戸の粋が凝縮。


本展のもう1つの大きなテーマ「蘇れ御蔵島桑」。桑材の最高峰が、御蔵島(みくらじま)桑。島崎氏はこの貴重な木材を巧みに用い、その独特の木目や色合いを最大限に引き出した作品を生み出しています。会場では、御蔵島桑を用いた小抽斗(こひきだし)や提箱(さげばこ)、水輪床脚小箱(みくらぐわすいりんしょうきゃくこばこ)など、見る者を惹きつける多様な作品を展示。その昔、日本の伝統美が生活の中で活きていた時代の日本古来のインテリア。その作品1つ1つから、木の生命力や、それを活かしきる職人の情熱を感じられます。また神代杉など、他の個性豊かな木材を使った作品も並び、木工芸の奥深さと多様な表現に触れられます。

日本の伝統美と職人の情熱が息づく本展。ぜひこの機会に、銀座の地で「江戸の粋」と木工芸の無限の可能性に触れてみてください。
【イベント情報】
「江戸指物 木工芸家 島崎敏宏の仕事 蘇れ御蔵島桑」
東京都中央区銀座4-5-11セイコーハウス6Fセイコーハウスホール
03-3562-2111
9月26日(金曜)~10月5日(日曜)
11時~19時
※最終日は17時閉場
開催中無休
入場無料
