戦後80年!焼け野原から復興のエネルギーとなった「闇市」に迫る展覧会が面白すぎる!(from日本橋)

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「闇市」をフォーカスした展覧会が、日本橋で開催中。ダーティながらも不思議と人を惹きつける力を持った「闇市」とは、一体何だったのか。早速その内容をチェック。

2026年2月23日(祝日)まで、開催中の「闇市と都市」。場所は日本橋の高島屋S.C.本館にある「高島屋史料館TOKYO」の4階展示室。戦後80年という節目の年に、かつて東京が経験した知られざる再生の物語を紐解きます。都市の歴史を深く知ることで、いつもの街並みが全く違って見えてくるような、そんな発見に満ちた展覧会です。

「闇市」と聞くと、どこかネガティブなイメージを持つかもしれません。しかし本展はその固定観念を覆します。戦後の混乱期、焼け野原と化した東京で、人々はいかにして生活し、街を再建し、活力を生み出してきたのか。闇市は単なる「不法占拠」ではなく、猥雑ながらも力強い生命力に満ちた都市空間でした。復興の過程に不可欠な役割を果たしたという視点に気付きます。戦争が都市を破壊しながらも、同時に新たな物理的な新陳代謝を加速させた…ある種の皮肉な事実に目を向けることで、東京という街が持つ、しなやかな強さを発見。

東京23区の建物疎開跡地に形成された闇市の分布図。他にも東京の闇市の貴重な資料を展示。

展示では、当時の東京がどのようにして闇市を生み出したのか、そのメカニズムを詳細に解説。戦時中、空襲の延焼を防ぐために行われた「建物疎開」によって生まれた広大な空地が、やがて仮設の市場へと姿を変えていく様子を追います。貴重な古写真や地図資料を通して、有楽町や銀座の露店、そして新興の繁華街へと発展した新宿の「和田組マーケット」など、東京各地に存在した闇市の息遣いを間近に感じられることでしょう。今日の東京の街並みにも、かつての闇市の名残が随所に息づいていることに気づかされます。

1940年代後期、新宿の「和田組マーケット」の様子。

会期中には、トークイベントや新宿の街歩きイベントなども予定。東京の過去と現在を繋ぐ多角的なアプローチで発見を提供。東京の戦後の様子が知れる、この企画展。あなたの知っている東京が、もっと奥深く、もっと魅力的な存在になるはず!

【イベント情報
企画展「闇市と都市 ーBlack Markets and the Reimagining of Tokyo」
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋S.C.本館 高島屋史料館TOKYO4F展示室
03-3211-4111(日本橋高島屋 代表)
2026年2月23日(祝日)まで開催中。
10時30分〜19時30分
火曜休館 ※ただし祝日の場合は開館して翌日休館。
入場無料

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