早期発見が重要だと言われているがんですが、中でもすい臓がんは発見された時には進行しているケースが多く、治療が難しいと言われています。そんなすい臓がんのリスクを早期に判定できる、最新のキットががんリスク検査に革命を起こしています。

日本人の死因の第1位である“がん”。中でもすい臓がんは早期発見が難しく、初期の段階では無症状であることが多いため、がんが発覚した時にはすでに進行しているケースがほとんど。2023年の統計では、がんの部位別死亡率の第3位に上昇しています。
早期発見が難しい「すい臓がん」。5年生存率はたった8%

慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット 特任助教
加藤容崇
北海道大学医学部医学科卒業。同大学院(病理学分野専攻)で医学博士号取得(テーマは脳腫瘍)。北海道大学医学部特任助教として勤務したのち渡米。ハーバード大学医学部附属病院腫瘍センターにて膵臓癌研究に従事。帰国後、慶應義塾大学医学部腫瘍センターや北斗病院など複数の病院に勤務。専門はがん遺伝子解析、膵臓癌を中心とした新規診断方法、治療方法の開発
5年生存率は8%と極めて低いすい臓がんですが、「その生存率は手術の可否によって大きく左右されます」と、すい臓がん専門医で慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット 特任助教でもある加藤容崇先生は語る。 そもそも、なぜ手術が可能な初期段階ですい臓がんを発見することが難しいのでしょうか?
「ステージ1までの、特に1㎝以下の小さな段階で見つかれば5年生存率は約80%(※1)まで達します。しかし70%以上(※2)の患者はステージ2以降で診断されるため、多くの人は救えない現状にあります。
すい臓がんは他のがんと比べて進行が速く、正常組織から浸潤がんになるまでの期間はわずか2~3年と言われています。年1回の検診では発見のチャンスが1〜2回しかないことになります。さらにあまり知られていませんが、有効なスクリーニング検査が存在しないため、対策型のがん検診にすい臓がんは含まれていません。そのため、多くの患者さんは発見が遅れ、あっという間に進行してしまうのです」
※浸潤がん:乳管や小葉の膜を破って周囲の組織に拡大しているがんを指す。
感度92.9%、早期すい臓がんでも優れた検出感度が確認できた最新検査とは?
定期的にがん検診を受けているから安心、とはならないのがすい臓がん。となると、がん検診以外に早期発見できる方法はほかにあるのでしょうか?
「こうした背景をふまえ、私たちは名古屋大発ベンチャーの『Craif』と共同研究を進め、すい臓がんの早期発見に関する研究成果を論文で発表しました。掲載されたジャーナルは医学誌の中でも最も格式のある Lancetの姉妹紙 eClinicalMedicineです。研究では、すい臓がん患者と健康成人の計306例から尿検体を収集。特にステージ1の患者を多く含むグループを構築できました。 次世代シーケンサーで尿中マイクロRNAを網羅的に解析し、すい臓がん患者特有のマイクロRNAを捉える仕組みをAIで構築したところ、感度88.2%、特異度92.9%という非常に良好な結果が得られました。早期ステージ(1と2A)に限った解析では、感度・特異度がともに92.9%と判定精度が非常に高かったことも注目です(※3)。

従来、すい臓がん検査は血中腫瘍マーカーCA19-9が使用されていますが、これによる早期がんの感度は30〜40%程度で、 早期のすい臓がんの検出には不向きです。
さらに、進行してしまうと有効な治療法がほとんどないのが現状です。手術可能な早期の段階で発見をするため、より早期ステージのすい臓がんを高精度で捉えるマイクロRNA尿検査が大きな意義を持ちます。」
自宅で尿を採るだけ!「マイシグナル・スキャン」をすい臓がんの一次スクリーニングに

そうした研究結果から、ステージ1のすい臓がんでも検出できる革新的な技術であることが示された、マイクロRNA尿検査。すい臓がんの一次スクリーニングとして活用できる可能性があり、それを実用化したのが「マイシグナル・スキャン」です。

すい臓がんをはじめ 、日本のがん死亡総数の約8割(※4)を占める 10 種(※5)のがんリスクを一度に調べることが可能です。すでにほかのがん検診を受けている人でも、この尿検査を利用することですい臓がんの見落としリスクを下げることが期待できます。
マイシグナル・スキャンのがんの早期発見に対する性能の高さは自治体と連携した実証実験でも確認されました。2024年、北海道大学等と協力し、北海道岩内町でマイシグナル・スキャンを100人に配布したところ、がんリスクを予め知る事で60代女性で超早期の「ステージ0」のの発見に繋がり、身体的な負担が少ない手術で完治することができました。大腸がんと膵臓がんでも計6名、がんになる前段階の病変を見つける事のきっかけに役立ちました。
早期発見の可能性を高めるため、まずは年に一度の尿検査を加えてみてはいかがでしょうか?
※1:国立がん研究センターがん情報サービス「全国がん罹患モニタリング集計 2009-2011年生存率報告、Pancreas 2012;41:985-992 2021
※2:国立がん研究センター 院内がん登録2022年全国集計
※3:本研究成果は世界五大医学雑誌の1つLancetの姉妹紙(eClinicalMedicine)に掲載されました。eClinicalMedicine 2024: 78: 102936.
※4:国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)、ただし造血器腫瘍を除く。がんの死亡率については 2021国立がん研究センターのホームページより。
※5:卵巣がん・乳がんは女性のみ、前立腺がんは男性のみ検査対象となります。
※マイシグナルは、がんの人と健康な人の尿中に含まれるマイクロRNAの違い等を統計的に計算することによりがん発症リスクを調べるスクリーニング検査です。医療行為として、がんに罹患しているかどうかの「診断」に代わるものではなりません。※がんの再発、転移について確認するための検査ではありません。
マイシグナル
https://misignal.jp/
マイシグナル・スキャン
1回のみ:69,300円
定期便(1か月ごと/6か月ごと):64,300円
がん対策キット
1回のみ:89,100円
定期便(1か月ごと/6か月ごと):84,100円
