毎日スマホやマンガで触れている「文字」1つ1つに、奥深い歴史と面白いストーリーがある!そんな興味深い展覧会が江戸川橋で開催

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日々、私たちが目にするスマートフォンやパソコン、書籍に広告……そこには必ずと言っていいほど「文字」が存在します。文字は長い歴史の中で進化してきました。そんな文字=「活字」の歴史と面白さに触れられる展示会を江戸川橋で発見!

江戸川橋の印刷博物館のP&Pギャラリーにて9月18日(祝日)まで開催中の「欧文活字の銀河」。産業革命期に生まれ、現代の印刷技術の礎となった欧文活字の世界に焦点を当てた展覧会です。会場では実物の活字や機械、活字メーカーの見本帳など貴重な展示物が多数並びます。まるで宇宙の星々のように、多種多様な欧文活字が織りなす銀河を体感できる空間となっています。

展示は大きく3章から構成。第1章は、「活版印刷の世界へ – What is Letterpress?」。今からおよそ100年前、印刷の主流であった活版印刷の技術とそこで使用された様々な活字書体について、当時の道具や印刷物とともに紹介。明朝体やゴシック体といったよく耳にする基本的な書体から、装飾性の高い書体、新聞印刷に適した書体など、その多様性に驚かされるはず。近年、その風合いが見直されている活版印刷を体験できるコーナーも用意。

初期の活版印刷に使われていた道具の数々が展示。

第2章は、「欧文活字の銀河 – The Galaxy of Letterpress」。印刷産業が機械化していく中で生まれた、大量生産を可能にした活字製造機の数々を見ることができます。活字の母型を作る彫刻機や、金属を流し込んで活字を作る鋳造機など、当時の最先端技術を駆使した機械たちは見る者を圧倒するでしょう。機械化により活字の種類は飛躍的に増加し、その姿はまさに本展のタイトルである銀河と呼ぶにふさわしいものとなりました。ここでは、印刷博物館が長年かけて構築してきたアーカイブデータをもとに、無数に存在する書体の分類と体系化の歴史についてもひも解かれます。

今でも使われているさまざまなフォントの元となった、古い欧文活字のフォントの原型なども展示。

第3章では、「日本の欧文活字 – Roman Typefaces in Japan」。戦後、日本で本格的に製造されるようになった欧文活字に焦点を当てます。日本語の組版に適応するために、明朝体との調和を意識して開発された書体など、日本独自の進化を遂げた欧文活字の歴史とその特徴が紹介。当時の活字や書体見本帳からは、日本の印刷技術の高さ、そしてデザインの潮流を感じ取れます。

海外から輸入された活版印刷の技術が、日本でどう変化、成長していったかを発見。

この「欧文活字の銀河」展では、活字という小さな世界の奥深さと、そこから広がる壮大な宇宙を感じることができる貴重な機会。活字文化の歴史に触れ、文字の持つ魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。

普段、何気なく目にしている文字や活字1つにも奥深い歴史があることがわかります。



【イベント情報】
印刷博物館「欧文活字の銀河」展
東京都文京区水道1-3-3TOPPAN小石川本社ビル1F
03-5840-2300
9月23日(月曜)まで開催中。
10時~18時
月曜休館※ただし祝日の場合は開館し、翌日休館
入場無料

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