「都市の壁」をテーマに作品をつくり続けるカバン作家・カガリユウスケ
カガリユウスケというカバン作家をご存じでしょうか。
1984年、和紙作家の父のもとに生まれたカガリは2005年から壁をテーマにした写真を撮り始め、それをカバンに投影した作品を発表します。2007年より精力的に個展を開き「都市型迷彩」(2013年)、「有機的な個体」(2020年)など、壁をモチーフにした意欲的なテーマの作品群をつくり続けています。
「壁を持ち歩く」をコンセプトに、牛革に建材などに用いられるパテを塗って独特のテクスチャーを表現し、また持ち手の部分には電線や鉄筋を組み込むなど、異質ともいえる世界観のアイテムが生み出されてきました。
「街をつくるようにカバンをつくる」と、カガリは過去に話しています。
カガリのカバンは、革製品を持つ楽しみの一つであるエイジング(使い込むことで発生する、味わいのある経年劣化)もほかの革製品と異なり、まるで建造物が風化していくような、時間の重みを感じさせるものとなっていきます。
そんなカガリの作品の世界観を味わえる作品展が、2024年4月3日から4月15日までの間、西武池袋本店の「アートカプセル+」にて開催されてます。「壁を纏う」と銘打たれた本展では、2015年より不定期で発表し続けている「壁布」に焦点が当てられ、これまでに制作された「壁布」のほぼフルラインナップが展開されるほか、トートバッグやサコッシュといった過去のアイテムが販売されます。この機会に、ぜひ「身にまとう壁の世界」を味わってみてください。
【イベント情報】
「kagari yusuke『壁を纏う』」
東京都豊島区南池袋1-28-1西武池袋本店2Fアートカプセル+
10時~21時 (日曜・祝休日は10時~20時、4月15日は10時~18時)
2024年4月3日(水)〜4月15日(月)の期間限定開催