都心から90分!歩いて渡れる無人島「沖ノ島」って知ってた?(from千葉県館山市)

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東京駅から約100キロ、車で90分ほどの場所、千葉県館山市に歩いて渡れる無人島「沖ノ島」があります。館山湾にある陸繋島で、かつては無人島でしたが、関東大震災で地盤が隆起し、砂州で本土と地続きになりました。

ビーチコーミングを楽しめる砂浜、カラフルな魚やサンゴが見られる美しい海と森、大人も子どもも楽しめる自然豊かな無人島です。自然体験プログラムを実施している『たてやま・海辺の鑑定団』のみなさんに、沖ノ島の魅力について聞いてみました。

平成16年に設立されたNPO法人『たてやま・海辺の鑑定団』は、沖ノ島の自然環境を守る活動や、自然体験プログラムを実施しています。沖ノ島の周囲は約1キロメートル、面積は約4.6ヘクタール。海の環境を守るために、2016年から「アマモ場」の再生活動をスタートしました。アマモは、「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」という、植物で一番長い名前を持った海草です。アマモ場は海のなかにある森のような存在で、たくさんの生き物たちが暮らし、豊かな生態系を生みだしています。

アマモ場再生活動の記念写真

2019年の令和元年房総半島台風では、樹齢350年以上といわれていた御神木や多くの木々が倒れてしまいました。倒木の原因は台風だけではなく、島内にあるコンクリート道路や人工物などの影響によって、岩盤の乾燥が進んでいたことも挙げられました。豊かな森で蓄えられた雨水は、時間をかけて海へと流れ、海をも豊かにします。海鑑は50年後の豊かな森の再生を目指して、海の活動だけではなく森の再生活動も行っています。

森の再生活動実施中

『環境省令和5年度水浴場(開設前)水質調査結果』での沖ノ島は、全透(または1メートル以上)のAAランク。透明度が高く、黒潮の影響を受けた温暖な海はサンゴの北限域で、30種類以上のサンゴやソラスズメダイ、カゴカキダイやニシキベラ、トゲチョウチョウウオなどのカラフルな魚に出会うことができます。

カラフルな魚たち

南房総にはいくつかのシュノーケリングポイントがありますが、沖ノ島のいいところはビーチの右側が多少荒れていても左側は静かだったり、その逆だったりするので、わざわざ車で他のポイントに移動することなくどちらかの海に入れることが多いのが魅力です。また、カラフルな生き物たちに出会えるのもテンションが上がるポイント。見た目がかわいい小さな魚から、何だかおいしそうな大きな魚まで、毎回いろいろな魚たちに出会えます。イワシなどの群れに囲まれて一緒に泳いでいると、魚に仲間入りした気分で自然と笑顔に。ときには、息継ぎをするために顔を出したウミガメと出会うこともあるそうです。

ハタンポ幼魚の群れ

海鑑では、シュノーケルやフィンの使い方からていねいに教えてくれるシュノーケリング体験を行っています。海の状況をみながら、魚やサンゴが見られるポイントへと案内してくれるので、はじめてでも安全にシュノーケリングを楽しむことができます。

シュノーケリング体験の様子

夏は海水浴場や海の家も開設され、ライフセーバーもいるので海水浴だけでも十分に楽しめます。海の家にある有料シャワー以外、島内に水道はないので手洗いやシャワー用の水を持参することをおすすめします。

ビーチコーミング

沖ノ島の森を通り抜けると、貝がらがたくさん集まった“シェルビーチ”があります。南房総には約50種類のタカラガイ(※)があるといわれていて、沖ノ島でもいろいろなタカラガイを見つけることができます。
※タカラガイ科の巻き貝の総称で、滑らかで光沢のある卵型をしている。貨幣や装飾品として使われていた歴史があり、現在もコレクターを魅了している貝がら。

さまざまなタカラガイ

貝がらやシーグラスだけではありません。ウミガメやイルカの骨、サンゴの骨格、土器や化石、コクヨウセキなどがあることも。なかでも、イルカの耳骨(じこつ)は縁起のいいお守りとして身に付けている人もいる、ラッキーアイテムです。沖ノ島を含め、南房総の海岸で何十年もビーチコーミングをしている海鑑メンバーには、今までに1000個くらいイルカの耳骨を拾ったという人もいます。

サメやイノシシの歯

白ではなく、茶色や黒っぽくなっているイルカの耳骨やサメの歯は化石化したもので、何万年も前の骨だといわれています。沖ノ島には、“縄文海中遺跡”とも呼ばれている「沖ノ島遺跡」があります。その名の通り、ふだんは海面下にある縄文時代の遺跡です。イルカの骨がたくさん出土しているので、イルカ漁の拠点だったのかもしれません。

館山港から見える館山城

季節を通して、一人でも家族と一緒でも楽しく過ごせる自然豊かな沖ノ島。沖ノ島に沈む夕日や、沖ノ島の手前にある館山港辺りから見る館山城の姿もおすすめです。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

写真提供:NPO法人たてやま・海辺の鑑定団

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