“西の富士、東の筑波”と謳われる、茨城が誇る名峰・筑波山。秋葉原駅からつくば駅までつくばエクスプレスで最速45分という好アクセスで、都内から気軽にプチトリップできる穴場の観光地でもあります。登山で人気のスポットですが、実はパワースポットに温泉にグルメにと山登り以外にも魅力が盛りだくさん。そこで今回は、つくばエクスプレスのお得なきっぷでめぐる、筑波山をとことん楽しみつくす“つくば旅”をご紹介します。
筑波山の知られざる魅力
「日本百名山」に「日本夜景遺産」、「日本の道100選」に選ばれるなど、日本を代表する風景美を有する筑波山。つくばエクスプレスに乗れば秋葉原駅からつくば駅まで最速45分（つくば駅から筑波山まで約40分）というアクセスの良さで、気軽に大自然に触れられるおでかけスポットとして人気です。
そんな筑波山ですが、山登り以外にも楽しめるスポットやグルメが実は満載なんだとか。そこで、つくば観光コンベンション協会の宮田さち子さんと本間亮太さんに、筑波山の知られざる魅力を教えていただきました！
西の富士、東の筑波
最初に、筑波山の特徴について教えてください。
「その美しさから、“西の富士、東の筑波”と並び称され和歌にも詠まれてきた歴史ある名勝で、日本百景にも選ばれています。標高は877mで、日本百名山の中で最も低い山としても知られています。そのため山登りビギナーの方でも挑戦しやすく、ケーブルカーやロープウェイで山頂まで行くこともできる非常に珍しい山です」（本間さん）
山登りは苦手だけど山頂の景色は楽しみたい…といった人にも最適な山といえそう。では、山頂からはどんな景色が拝めるのでしょうか？
「山頂からは関東平野を一望でき、男体山、女体山の二峰から360度のパノラマビューを楽しめます。茨城県はもちろん、天気が良ければスカイツリーや東京のビル群、奥には富士山もはっきりと見渡せます。日本夜景遺産にも認定されている山頂からの夜景も自慢。周辺に視界を遮る山が全くなく、スケールの大きい夜景を見下ろせます」（本間さん）
1,000株の紫陽花が咲き誇る！ 山頂はマイナス５度！ 快適な夏を
絶景は山頂のみにあらず。筑波山では季節ごとに様々な美しい景観を愛でられるのだとか。
「早春は約1,000本の白梅と紅梅が咲き誇る梅林、春はカタクリの花や新緑、夏は深緑、秋は紅葉と四季を通して様々な山肌の表情を楽しめます。紅葉の時期にはケーブルカーのライトアップ運行も行なっています。春から夏にかけては緑が美しく、梅林に植えられた紫陽花が見頃に。初夏の風物詩でもある紫陽花を眺めながらの散策は毎年大人気です。また、山頂は平地よりマイナス５度低く、特に夏場は涼しく快適に新緑や山に自生する植物などに癒されながら散策できます」（本間さん）
山全体が御神体。登るだけでご利益をもらえる
筑波山といえば茨城県を代表するパワースポットのひとつ。「筑波山は山全体が御神体なんですよ」と話す宮田さん。つまり山を歩くだけで元気がもらえるという訳です。
「筑波山の中腹には筑波山神社や筑波山大御堂などの神社仏閣があり、登山道には、願いが叶う『大石重ね』や金運が上がる『ガマ石』などのパワースポットが点在しています。なかでもおススメは、頭上の岩が今にも落ちそうで弁慶も7回戻ったといわれている『弁慶七戻り』。インスタにもよく上がる映えスポットとして人気です」（宮田さん）
“美肌の湯”で汗を流してツルピカ肌をゲット
下山したらまっすぐ駅へ…じゃ、もったいない！ 登山後は、空腹や疲れを癒してくれる「つくば名物」を堪能できるスポットへ寄り道を。
「下山後のお楽しみのひとつが温泉。筑波山の麓には筑波山温泉があり日帰り入浴できる施設もたくさんあります。アルカリ性単純温泉でpH値が10.18と高く“美肌の湯”と言われています。関東平野を一望できる温泉や庭園を眺められる温泉など、各施設で異なる景色が広がり湯めぐりも楽しめますよ」（宮田さん）
柑橘香る『つくば福来まぜそば』に舌鼓
地方を訪れたら、やっぱり地元のグルメも味わいたいもの。必ず食べて行ってほしい“つくば名物”はありますか？
「約200店が軒を連ねるつくば市は、県内随一のラーメン激戦区。そんなつくば市で生まれたご当地ラーメン『つくば福来まぜそば』は、ここでしか味わえない名物です。筑波山麓の特産『福来（ふくれ）みかん』を使った陳皮の高貴な香りが特徴で、各店ごとに趣向を凝らしたこだわりの一杯に出会えます。様々な『つくば福来まぜそば』を食べ歩きするのもおススメです！」
さらには、こんなお土産情報も。 「つくば市は『つくばワイン・フルーツ酒特区』に認定されていて、地元のワイナリーが造るナチュラルワインや、ナチュラルワインのインポーターなどもいて、ここ数年ワイン好きの方々からも注目を集めています。筑波山の良質な水で造られる地酒も人気で、酒蔵見学や利き酒を楽しめる酒蔵も。また、クラフトビールのブルワリーもあり個性豊かなビールを楽しむことができます。つくばのワインや地酒をお土産に買って帰られてはいかがでしょうか。食事やお酒も充実しているので、日帰りと言わずぜひ一泊してつくばを満喫していただきたいですね」
筑波山へ行くなら「筑波山きっぷ」「筑波山あるキップ」が便利でお得
山登りの印象が強い筑波山でしたが、聞けば聞くほど見所や立ち寄りスポットが満載で、おっしゃる通り１日では回りきれないほど。そんな筑波山を訪れる際に、ぜひ利用したいのがつくばエクスプレス（以降TX）の「筑波山きっぷ」と「筑波山あるキップ」。なんとこちら、つくば駅から筑波山行きのシャトルバスや筑波山のケーブルカーやロープウェイまで１枚で利用できるお得なきっぷなんです。
それぞれどんな違いや割引があるのでしょうか？TXを運行する首都圏新都市鉄道㈱営業課の坂西貴之さんにお聞きしました。
「TXの往復のほか、直行筑波山シャトルバス（またはつくバス【北部シャトル】）、ケーブルカー、ロープウェイも利用できる『筑波山きっぷ』は気軽に散策を楽しみたい人におススメです。一方の『筑波山あるキップ』はTXの往復と直行筑波山シャトルバス（またはつくバス【北部シャトル】）がセットになった登山者向け。例えば、TX秋葉原駅で購入した場合『筑波山きっぷ』なら1080円お得、『筑波山あるキップ』なら760円お得になります（発売金額は2024年6月1日現在）」（坂西さん）
さらに、筑波山頂の展望台やホテル、日帰り温泉、飲食店など「特典協賛店」のマークが付いた施設で「筑波山きっぷ」「筑波山あるキップ」を提示すると、お得な特典が受けられるそう。その都度切符を購入する手間が省けてお得に周遊できるとあって、これは利用しない手はありません！
スマホを見てたらもったいない。車窓からの絶景！
秋葉原からつくばまでの区間は、都心からだんだんとのどかな田園風景に景色が変わり、旅気分を高めてくれるのもTXの魅力。「途中にあるビューポイントもお見逃しなく！」とは、TXを運行する首都圏新都市鉄道㈱営業課の小野田祥彦さん。
「みどりの駅あたりから運転席の後ろに立っていただくと、進行方向に筑波山が見えてどんどん山に近づいていく迫力ある景色を楽しめます。また、万博記念公園駅のホームは、つくば方面から走ってくるTXと雄大な筑波山を背景に写真に収められる知る人ぞ知るフォトスポット。車内でもつくばらしい景色をぜひ堪能してください」（小野田さん）
車窓から広がる景色や現地でお酒を楽しめるほか、帰りの渋滞を気にしなくていいのも、電車で行くからこそ楽しめる旅の醍醐味。思い立ったらすぐ行けて、プチトリップできるつくば旅へこの夏出かけて見ませんか？
「筑波山きっぷ」と「筑波山あるキップ」
