古代の地層から出土するハニワや土偶。ハニワや土偶は、どうやって私たちの身近な存在になったのか、その歴史に迫る展覧会が開催中。
竹橋の東京国立近代美術館で12月22日(日曜)まで開催中の「ハニワと土偶の近代」。戦後、岡本太郎らの芸術家によって、ハニワや土偶は美的な価値を見出されました。以降、ハニワや土偶は美術に限らず工芸や文学、思想、さらにはテレビ番組にいたるまで、幅広い領域で文化現象を巻き起こしてきました。なぜこれらの遺物は注目を浴びたのか、その評価はいかに広まったのか、なぜ芸術家たちはハニワや土偶に夢中になったのか。本展は美術を中心に、文化史の舞台に躍り出たハニワや土偶の系譜を、明治時代から現代にかけて追いかけつつ、それらに向けられた視線の変遷を探ります。
本展は3部構成で第1部では日本が近代国家になる過程においてハニワや土偶が歴史の象徴となった経緯を解説。第2部では戦後、復興と開発のためにあらゆる場所が発掘現場のなるなかで考古学が学問として脚光を浴びるようになった時代背景を紹介。第3部では1970年代以降のSF、オカルトブームに合わせてハニワや土偶が広く大衆へと浸透していった潮流に迫ります。
【イベント情報】
「ハニワと土偶の近代」
東京都千代田区北の丸公園3-1東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー
050-5541-8600
12月22日(日曜)まで開催中。
10時~17時(金曜・土曜は20時まで開館)
月曜休館。ただし祝日の場合は開館し、翌日休館。
料金は大人1800円、大学生1200円、高校生700円(全て税込)。