ラーメンは好きだけど、なんだか複雑…と思ってしまう。
種類もルールも分からず、行列も凄いし人気店にはどうしても入りにくさを感じてしまう。 そんな方も少なくないのではないでしょうか。
そんなにわかラーメンファンの筆者も、自分の中に「細麺が好き」というささやかな好みがあり、美味しいお店に入って出されたものをそのまま食べながらも、「美味しいけど、細麺が好きなんだよな~」と心の中で密かに思ってしまうことがあります。
そんな無いものねだりでわがままな自分の密かな願いを叶えられる場所があると聞き、新御徒町にある「なまめん直売所 麦 上野店」を訪れました。
なまめん直売所 麦 上野店とは

新御徒町駅 A2出口から徒歩1分、店内に入って驚いたのは商品の多さ。ラーメンの麺が並んでいるのは想像していたものの、アンテナショップのように様々な商品が並んでいます。
「なまめん直売所 麦」は、新潟に本社を構える老舗「嶺村製麺所」が運営する直営店。
ラーメンは勿論、蕎麦・うどん、パスタなど、様々な麺は勿論、それだけには収まらずスープやチャーシューなど中心となる食材も扱う「自宅で本格的なラーメンを作ることが出来る素材を販売するなまめん専門店」なのです!
本業の製麺は勿論、地元新潟でラーメン店、蕎麦屋などを経営した経験から、扱うスープやチャーシューに至ってもプロの味そのもので、お客はそれを組み合わせて好きな一杯を作れるという「人目を気にせずワガママを叶えられるなまめんの専門なのです。
「わ~、凄い!麺だけじゃないんだ~」なんて驚きながらラーメンが多種多様に進化してきたことを実感したのですが、と同時にその量の多さからすぐに「何から見ていいのか分からない…」そんな予想もしなかった戸惑いが生まれてしまいました。
お店の買い物の仕方
これからお店に行かれる方に向けて、アーバン編集部発 プチ「なまめん直売所 麦」マニュアルをご紹介します。
お店に入ってまず見える正面にお店のおススメの商品、その奥にメインとなるなま中華麺類、右の冷蔵庫には特製の自家製スープ、右の壁沿いにはメーカーさんのスープ、右手前にチャーシューやメンマなどのトッピング類、左にはラーメンではなくお蕎麦やうどんが並んでいます。

麺:巨大な冷蔵ショーケースにズラリ。細麺、太麺だけでなく、ストレート麺、ちぢれ麺など様々な麺が並びます。
うどん・蕎麦:実は製麺所のルーツは和食から。うどんや蕎麦も充実しています!
自家製スープ:なんと工場で自社製造しているスープ!素材の旨味、特徴を生かしインスタント感ゼロの、本格的なお店の味にこだわった逸品です。
メーカー製スープ:定番から有名店インスパイア系まで、あらゆるニーズに応える種類豊富なラインナップ。
特製チャーシュー:スーパーのハムのようなものではなく、本格的なお肉屋さんが作ったスライスチャーシューやブロック肉が並びます。
正面平冷蔵庫:お店のおススメ商品やお買得商品など、日替わりで並んでいます。
「細麺が好き」と拘る筆者もショーケースを見ながら、微妙に太さやコシの異なる麺類を前にして、自分の知識の浅はかさを痛感しました!
同時に、実際に自分で選ぶとなるとどれを選んで良いか分からない、そんな迷いが生まれます。

簡単にいうと、「スープの味→香味油→スープのベース→具材→麺」という順で選ぶのですが、やっぱりちょっと自信がありません。
迷ったらスタッフに聞く!
お店のスタッフである所長に「魚介系スープに細麺を合わせたいんですが…」とおそるおそる聞いてみると……。
「全く問題ないですよ!ただ、スープが濃厚すぎると細麺が負けてしまうので、細麺ならあっさりしたスープに合わせるのが相性が良くておすすめです」と、アドバイスをしてくれながら店内を案内して貰えました。
ラーメン店では言えないわがままですが、ここでは歓迎してくれるのがありがたいです。
基本的には真ん中にある麺がスタンダードで、そこから右にいくほど太く、左にいくほど細くなるように並べられていて、真ん中の段が『もちもち』とした食感の麺、下の段が『歯ごたえのある、しっかり』『ワシワシ』『低加水』の麺になっています。
迷った方には真ん中の『もちもち』をおすすめしていますが、固めの食感が好きなら下の段から選ぶといいとのこと。
なるほど!と激しく納得した筆者。

麺の説明を聞いた後、「そしたら、どんな味が好きですか?さっぱり、こってり?まずはスープから選びましょうか」という流れでイメージしやすいスープを先に選ぶことにしました。
スープと言っても、ショーケースの隅にある「ネギ油」「煮干油」「背脂」などが1食分の使い切りパックで売られているコーナー。「なまめん直売所」というお店の名前から「麺のお店」と思っていただけに想像以上のスープのバリエーションに驚愕し、こちらも選ぶのが難しそうと感じました。
ラーメンに詳しくない筆者は「油って何のためにあるの?」と思っていましたが、油はズバリ『旨味』と『香り』だそうです。スープに油が加わることで美味しさが一段と増します。
「新潟のような雪国はラーメンの特徴として、スープの表面を香味油でコーティングすることで、熱を逃がさず冷めにくくする役割もありますよ」と、特に冬の寒い時期などはこういった効果も期待できますね。
家で作ると大量にできて酸化してしまうネギ油なども、ここなら1食分を買って「自分好みの香りに微調整する実験」ができるのは嬉しいですね。

スープも壁に貼られたおすすめの買い方にある通り細かく買うこともできるのですが、色々考えること10分、、、結局決められず、麦オリジナルのスープセットを買うことにしました。
こちらが麦での代表的な商品でタレ、ベース、香味油も全てセットになっているので初めてでも安心です。
麦のInstagramアカウントを見せて貰いながら、好きなラーメンのイメージを伝えていき、最終的に最近特に気に入っている魚介系スープとやっぱり食べてみたい二郎系スープを選ぶことにしました。
■公式Instagram
https://www.instagram.com/namamen_mugi
Instagramの写真からも分かるのですが、所長のラーメン好きも相当な雰囲気でとにかく色んなお店のラーメンに詳しくて、話を聞いているだけでも非常に楽しい時間でした (笑)
麺の茹で方のちょっとしたコツ
いよいよ麺ですが、所長に相談しながら魚介には私の希望の細麺に固めの低加水麺を、二郎系には逆にもっちりの太麺をチョイスしました。

「固めが好きなので、下の段の麺を買って、家でサッと短めに茹でますね!」と意気揚々と宣言したところ、所長から驚きの一言が。
「実は、麺は長めにしっかり茹でた方が伸びにくいんですよ」。
えっ!?固めにサッと茹でた方が伸びないのでは!? 「麺は茹でている間に水分を吸います。固めがいいからと短い時間でお湯から上げてしまうと、麺はしっかり茹っていません。(半生状態)
また『水分を吸う力』を残したままスープに浸かることになりますので
結果、麺がスープをどんどん吸ってしまって、麺が伸びやすくなります。」
逆にしっかり推奨時間を守って茹で切ってしまえば、それ以上水分を吸わないため、実は時間が経っても伸びにくくなるだそう。麺がしっかり茹で上がることで、麺本来の味もちゃんと感じられるようになるとのことです。
「特にご家庭だと、食べている間にお子さんの面倒を見たり電話がかかってきたりと、時間がかかることもありますよね。そんな時でも、しっかり茹でておけば伸びにくいんです」。
さらに、美味しく茹でるためのもう一つの重要なコツが「なるべく大きな鍋でグラグラ沸騰したお湯で茹でること」だそうです。
「家族の分をまとめて小さな鍋で一度に茹でてしまうと、火の入り方にバラつきが出て失敗の原因になります。大きめの鍋で、できれば一人分ずつを分けて麺をパラパラと散らすように入れ、お湯の中でふわっと麺を泳がせるのが一番美味しい茹で方なんですよ」と所長。
よくラーメン屋さんで小さなザルのような湯切り(“てぼ”と言うそうです)を使って茹でているのを見かけますが、実はお湯の中で麺が動く範囲が決まってしまうため、本当は大きなお鍋で泳がせるのがベストなんだとか。狭い店内で沢山のお客様の相手をしなければならないラーメン屋さんの苦悩が少し想像できますね。
プロならではのアドバイスをいただき、確かに言われてみれば納得ですが、言われて無ければ「粉落としだ~」などとサッと茹でていたんじゃないかと思いますし、小さな鍋で茹でていたかもしれません。
スーパーでの買い物とは違う製麺所ならではの楽しさと発見がここにはありました。
幅広い世代に愛される不動の1番人気!「昔ながらの中華そば」
ところで、これだけ種類がある中で一番の売れ筋は何か聞いてみたところ、
不動の1番人気は『昔ながらの中華そば』とのこと。
二郎系や家系などこってりとしたラーメンは若い方に人気ですが、幅広い年齢層、男女問わず愛されているのはやっぱり繊細であっさりとした昔ながらの中華そばが売れてますね~。とのこと。
「麦」のスープは自家製で手間暇かけて作られているため、シンプルな中華そばこそ、素材の旨味や製麺所ならではの麺の美味しさがダイレクトに伝わるのかもしれません。
「50年前に食べたあの中華そばが美味しかったな」と思い出を語りながら、昔の記憶を頼りに自分好みのちぢれ麺などを合わせて買っていくお客さんも多いそうです。
自由に自分好みの味を作れるからこそ、シンプルに王道の中華そばを選ぶというのも良いかもしれないですね。
所長の隠れおすすめはなんと「焼きそば」!?
一通り買い物を終えて、そういえばと所長に個人的なオススメを聞いてみました。
色々なお店のラーメンを食べ歩いていて、且つ販売もしている所長が選ぶラーメンがどんなものか気になりますよね?
「-実は、おすすめを聞かれたら、『焼きそば』をおすすめしています。」と意外なチョイス!これだけスープにも拘っているので驚いたのですが
「ラーメンは、その日によって『今日はなんだかちょっとしょっぱいな』『ちょっと違うな』と感じることがあるんですよ。でも、一度選んだら味を変えられないですしね。その点、焼きそばなら自分の体調や気分に合わせてソースの量を変えたり、塩味やオイスターソースなどで味変したりと、味付けを自由に調整することで、その時の状況に合わせていつ食べても美味しく食べられるんです。」
なるほど、確かにそうかも。
「うちの焼きそばはスーパーの袋麺とは全然違いますよ!買ってくお客様もびっくりされてます(笑)」と評判も上々だそうです。
さて、お買い物を終えていよいよ調理ですが、調理と実食は後編でお伝えします!
【お店情報】
なまめん直売所 麦 (上野店)
東京都台東区台東4-26-7 エス・スペース1F
新御徒町駅 A2出口 徒歩1分
■ホームページ
https://msmen.jp
■公式Instagram
https://www.instagram.com/namamen_mugi
