世界を元気にする日本人の誇りを持つ熱き挑戦者たちリレー対談 日本の将来はあなたによって創られる! <第10回>実績を出せばそれが信頼と人脈になり、自分だけの経験になる。それが僕の新しい挑戦につながる

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公開経営指導協会の理事長・喜多村豊氏が世界を元気にする挑戦者たちを迎え、日本の将来について語り合うリレー対談。第11回目は、若年層の絶大な支持を集めるインフルエンサーであり、経営者として多くの事業を手掛ける「超無課金」さんこと石田拳智さんをお迎えしました。

目次

今あるものに無い仕組みを作り、新たなものを生み出すのが好き

喜多村:本日は異色のゲストをお招きしています。1ヶ月に3億円の投げ銭を稼ぐ男、超無課金さん(石田拳智さん)です。まず、どんなご経歴なのか教えていただけますか?

石田:高校は1年で中退して、17歳から地元の滋賀県でスナックを経営したあと会社を始め、いろいろな業務を請け負ったんですが、20歳のときに借金が1000万になって会社は全部畳んだんです。6年前に一文無しで東京に出てきて、まず顔を売るのにゲームの世界に入って、その頃から盛り上がってきたeスポーツに「αD」というモバイルゲームのチームを設立しまして。そこからメンズアイドルの事務所だったり、コンセプトカフェやライバー事務所など、いろいろ経営してます。

喜多村:eスポーツに着目したことについて、もう少し聞かせていただけますか。

石田:ちょうどスマートフォンが普及した頃だったので、eスポーツの中でもスマホゲームでいろいろなプロゲーマーたちを抱えて、大きな大会を開催して業界を乗っ取ろうと。僕自身eスポーツに詳しいわけではなかったのですが、だからこそ上手く行ったのかなと思いますね。仕事として始めたので結果を出してこそですから。もちろん周りはみなゲーム好きな人たちですし、そこは尊重しつつ「こうすればゲームでお金を稼げる人が増えるだろう」という仕事目線を大事にしていました。その結果、周りも自分も稼げるようになった。

喜多村:ふつうは趣味から始める人が多いと思うけど、ビジネスとして捉えてしっかりマネジメントしていたんだ。

石田:そこが大きいと思います。僕は携帯のない時代に携帯を生み出すタイプの創業者ではなく、ガラケーがある時代にスマホを生み出すタイプだと思ってるんですよ。今あるものに、これまで無い仕組みを入れて、新たなものを生み出すっていうゼロイチが好きで。その作ったものが社会に大きな影響を与えれば与えるほど、それが自分の達成感につながる。今やってるライバー事務所でも、競合他社がやってることに自分しかできない新しい付加価値を埋め込んで1位を取る、ということを絶えず戦略的に考える。それが自分の強みかなと思いますね。

喜多村:僕、超無課金さんのYouTubeで印象的だったのが、学校でいじめを受けている生徒から相談を受けた超無課金さんが本人や家族とも話し合って、直接学校に乗り込んで実態をさらけ出すような動画があるじゃないですか。あれって勇気のいることだよね。

石田:そうですね。でも勇気が要るのは生徒の方ですよね。僕らは人に見られるのが当たり前の職業ですが、いじめを受けていて世間的にもかわいそうだと思われるポジションの子が行動するというのは本人の心の強さだと思いますし。

僕、よく言うのですが、人一倍金持ちになりたい人が自己破産する形になっても、それは仕方ないでしょと。けど、普通に生きているだけなのに普通じゃなくなってしまった人、交通事故に遭ったり、癌に罹ったり、いじめであったり……人よりお金を稼ぐ人たちが唯一できることってそういうことだと思うんです。あの動画を出したら、同じ考えを持ついろいろな方がサポートしたいと僕のそばに来てくださって。僕も結果的に良かったなと思っています。

助けてくれる人がいるなら、いくらでも挑戦できる

喜多村:YouTubeといえば超無課金さんは昨年出演した「令和の虎」も話題になりましたよね。「経営するメンズアイドル事務所のグループを増やして世代交代を起こしたい」「メン地下をお金を稼ぐだけでなく地上で活躍させたい」ということで、虎側の社長たちに出資希望額3000万円でプレゼンした。虎側から「すでにインフルエンサーとして成功して、事業も年商8億もあるのに何故なんだ?」と問われたとき、自分ひとりで成り立つビジネスではないから人脈も必要なんだと。結果、過去最高額の1億超えを積まれてましたよね。

石田:あの番組で欲しかったのはお金ではなくて、虎の皆さんの人脈ももちろんですし、番組を見た視聴者の評価でもあったんです。なぜ人脈が欲しいかと言えば、僕、本当に貯金してないんですよ。3000万あったら3000万使っちゃう人間なんで(笑)。それに人を動かすってやっぱりお金がかかるじゃないですか。文化を本気で作ろうと思ったら。そうした中で、仮に僕が破産してヤバいですとなったら、果たして、今、連絡を取り合ってる何人の人が僕を家に泊めてくれるだろうかと。本当にそこだけで。喜多村会長は泊めてくれると思うんですけど(笑)。

喜多村:うん、泊めますよ(笑)

石田:地獄に落ちても助けてくれる人がいるなら、それは何よりの保険ですよ。そういう方々がいてくれれば僕はより強く勝負ができる。色々なビジネスに挑戦できるし、挑戦したい。だから僕は目先のお金は取らないし「超無課金を紹介してよかった」「あいつ面白いやつなんだよね」と思われる人であり続けないといけないと思ってます。

喜多村:菜々江ママにも「人脈を紹介してください」と。ああいう一言が言えて、結局、あの3000万も全額、しかも33パーセントの利益を付けて返したんでしょ。

石田:はい。よく「自分にしかできないことを強みに」とか言いますけど、それって歌が上手いとかピアノが弾けるとか、そんなんじゃないです。いかに自分自身がやってきた経験と、その過程で得た人脈があるか。その経験と人脈を生かして実績を作る。それは小さなことでもいい。実績を作れば、それは信頼に変わります。その信頼が新たな人脈を生んでくれ、また新しいものを作ることが出来ます。その繰り返しなんですよ。その経験が普通の人が味わえないものなら、僕はいくらでもお金を積みますし、実績を出したいと思っていますね。僕は高校も大学も出てるわけじゃない。人脈と経験が自分だけの強みになるんです。

喜多村:普通、あの番組に出たら、みんな必死に目の前の虎からお金を得ることばかり考えると思うけど、超無課金さんは視聴者も意識しているのがすごいよね。

石田:いや、いつどこで、誰に見られてるか分からないものですよ。せっかく出るのであればインパクトを与えたかったし、あの番組を見て自分に興味を持ってもらうことが大事だと思っていました。僕がインフルエンサーとして知られていると言っても、それは一部の業界の子どもたちが知っているだけで、大人が僕のことを知ってるわけじゃないですから。インフルエンサーの知名度に頼らずに経営者として実績を出したかったですし、僕は「経営者になって有名になる」じゃなくて、インフルエンサーになったのは経営者になるためだったので。

喜多村:でもライブ配信1ヶ月で投げ銭3億でしょ。それでもインフルエンサーは経営者としてやっていくための、最初のきっかけでしかなかったんだ?

石田:あのライブ配信は、去年5月に作ったライバー事務所のライバーさんたちが「超無課金さんは『配信がんばれ』っていうけど実績ないじゃないですか」と言うんで、じゃあ、人気投票で1位になってやろうと。自分が出て実績を作ってみせたという経緯なんですよ。YouTubeだって自分がやれば500万再生とか行きますよ。でもこの先YouTuberやりたいわけじゃないので、去年12月に「表の活動は引退します」と宣言してるんです。自分が出て影響を与えることはできますが、会社を動かすこと、組織を伸ばしていくことは難しいことで、さっきの「令和の虎」の話もそうですけど、今はそこに挑戦している最中なんですよね。

やりたいことがあるなら、やりたくないこともやりまくれ

喜多村:いま超無課金さんはいろいろな事業に挑戦していると思うんだけど、今後とくにやっていきたいことはあるの?

石田:先ほども少し触れましたが、僕は文化を作りたい。その中には「え、これ、超無課金がやってたの?」と言われるようなビジネスもいくつか展開していて、今、力を入れているのは「乳がん検診」なんですよね。乳がんは女性のがんの罹患率ではトップですし、年々増加しているのですが、乳がん検診のマンモグラフィーはすごく痛いからもう受けたくないという人も多い。実はMRIで図ると痛くないし服を着たまま検査できて、精度も高いんです。でもそれを知っているのは国民の2%しかいないと言われています。

喜多村:そうなんだ。

石田:ええ。なので、それを1〜2年で広めますし、受け入れてくれる病院を増やします。乳がんをステージ1で発見できれば5年生存率は98パーセント以上ですから、進行する前に発見することがいかに大事かということですよ。何なら国のお金で導入を進めるべきだと思いますし、MRIを広めて女性の方が30代になったら痛みを心配せずに積極的に検診を受けに行くようにすること。それって文化だと思うんですよ。実はその事業に一番力を入れてるんです。

喜多村:僕ら男性も女性から生まれてくるわけだから、女性を守る使命があるよね。

石田:そのために僕が喜多村会長に言うのは「お金ください」じゃないです。貴方の素敵な人脈を一人でも多く紹介してくださいと。僕自身、紹介してもらって恥ずかしくない人間であり続けるので、末永く仲良くしてください(笑)

喜多村:この対談中に言われると思わなかったけど、そういうことなんだよね。最後に、この対談で皆さんに聞いているのですが、超無課金さんが思う「これから求められる人財像」というのはどんなものでしょうか?

石田:僕がよく言うのは「やりたいことがあるなら、やりたくないこともやりまくれ」と。趣味もなければ何をしたらいいのか分からないと言うなら、じゃあ、むしろ自分の苦手なことをやればいい。その結果「これならできる」「これがやりたい」ということが生まれてくる。僕だってそうですよ。生まれつき金持ちでもなければ、嫌なことを散々やってきた結果、今があります。知名度もあって稼げるようになった今だって、やりたくないことはやってるんですよね。SNS世代は周りのことをすぐ見たがるので、同じ世代の人が恵まれてるとちょっとした嫌なことでさえ耐えられなくなってしまう。そんなんじゃ日本も落ちていきますよ。

喜多村:超無課金さんがそういう意見を持っているとは、けっこう意外だよね。目的に到達するためには嫌なことでもやらなきゃいけないっていう。みんなそこを省いて考えちゃうんだよね。

石田:「3年は続けなさい」って、昔からよく言われてましたよね。ただ、僕自身は変わり者なのでね。もっともそれは一般の人に言うことで、僕のような人を目指す人には「会社5年頑張れ」とは言えないですね。僕はいろいろな職場を見て、いろいろな経験を経ているから、石田拳智として言うのであれば、理想と違うなら会社はすぐ辞めちゃたっていい。辛いと思ったら逃げてもいいんですよ。助けてくれる人がいますし、僕も助けます。そうもいかない40〜50代の人ならいろいろな人と話をして、70歳になっても一緒に仕事できるような人脈を作っておきましょうよ、と。僕自身、喫煙所で話をしてた人と一緒に会社作ったことがあるくらいですから。人に何か話すことってすごく大事ですよね。

◆石田拳智 (いしだ けんち)
eスポーツのプロゲーマーチームを運営する株式会社アルファディー、メンズアイドル事務所の株式会社ワンレビュー、人気No.1のTikTokライバー事務所 is N’eatをはじめ、数多くの会社の代表取締役を務める経営者、プロデューサー。SNSの総フォロワー数は約100万人を誇る。

Twitter
twitter.com/mukakintyou
Instagram
instagram.com/tyoumukakin7
YouTube
https://www.youtube.com/@tensaimukatan

◆喜多村豊(きたむら ゆたか)
一般社団法人 公開経営指導協会 理事長
株式会社ティーケートラックス 代表取締役社長
学校法人早稲田実業学校 評議員理事・校友会副会長

一般社団法人 公開経営指導協会
所在地:東京都中央区銀座2-10-18 東京都中小企業会館内
URL: https://www.jcinet.or.jp/

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