【目黒教授のワンポイント防災講座 vol.29】総合的災害管理⑥元通りにするのは「復旧」、では「復興」は?

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日本全国地震列島。日本は、いつどこで地震が起こるか分からない地域。東京などの都市圏はもちろん、中山間地域においても、住人はいつも地震に備えておかなければ、自分や家族の生命、財産は守れません。

そこで、日本の防災の権威、目黒教授がご指南。連載第29回目は「復旧・復興について教えてください」。

目黒教授 まず復旧についてですが、被災地に行って被災者の方々、特にお年寄りに、「今後、被災地をどうしたいですか?」と聞くと、皆さんは「元通りにしたい」とおっしゃります。この元通りに戻すことを「復旧」と言いますが、これでは不十分です。なぜかと言うと、災害、特に大規模災害は、その災害の有無にかかわらず被災地が潜在的に抱えている課題を、時間をぎゅっと短縮して、より甚だしく見せつける特徴があります。

起こって欲しくない災害ですが、起こってしまったことを前提にすれば、地域の課題を大きく改善できる機会ともいえるのです。この貴重な機会を見逃してはいけません。この機会を有効活用する改善型の復旧が「復興」であり、BBB(ビルドバックベター:より良い復興)とも呼ばれます。(次回に続く)

目黒公郎プロフィール
東京大学大学院情報学環長・教授。専門は総合災害管理、国際防災戦略。内閣府本府参与、多数の省庁の防災委員、日本地震工学会、地域安全学会、日本自然災害学会などの会長を歴任。防災功労者内閣総理大臣表彰などを受賞。

●目黒教授のラジオ連載「みんなのサンデー防災」は、各種の災害がもたらす被害の最小化と、災害時を被災地地域の課題を解決する機会として活用し、発災以前よりもいい地域に改善するために必聴の番組。毎週日曜14時〜全国コミュニティFMで放送中。詳しくは「みんなのサンデー防災」で検索してみてください。

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