【目黒教授のワンポイント防災講座 vol.3】最近、よく耳にする「首都直下地震」って何ですか?

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日本全国地震列島。日本は、いつどこで地震が起こるか分からない地域。東京などの都市圏はもちろん、中山間地域においても、住人はいつも地震に備えておかなければ、自分や家族の生命、財産は守れません。

そこで、日本の防災の権威、目黒教授がご指南。連載第3回目は、最近よく耳にする「首都直下地震」について、目黒先生に聞いてみました。

目黒教授 関東の南側にあるフィリピン海プレートが、関東、東北、北海道がのっている北米プレートの下に潜り込んでいる境界を相模トラフと言います。この相模トラフでは過去に定期的にM8クラスの巨大地震が発生しています。その代表が、関東大震災を引き起こした1923年の大正関東地震やその前の1703年の元禄地震です。これらのM8クラスの巨大地震の発生間隔は200年から400年と言われていますが、その途中で数十年に一回、南関東直下でM7クラスの地震が発生します。これが首都直下地震と呼ばれている地震です。地震そのものの規模はそれほど大きくないですが、震源が浅いので局所的には非常に激しい地震動をもたらし、しかも人口や施設が密集している地域なので、被害は大きくなる可能性が高いのです。首都直下地震は今後30年で7〜8割の可能性で起こると言われています。(次回に続く)

目黒公郎プロフィール
東京大学大学院情報学環長・教授。専門は総合災害管理、国際防災戦略。内閣府本府参与、多数の省庁の防災委員、日本地震工学会、地域安全学会、日本自然災害学会などの会長を歴任。防災功労者内閣総理大臣表彰などを受賞。

●目黒教授のラジオ連載「みんなのサンデー防災」は、各種の災害がもたらす被害の最小化と、災害時を被災地地域の課題を解決する機会として活用し、発災以前よりもいい地域に改善するために必聴の番組。毎週日曜14時〜全国コミュニティFMで放送中。詳しくは「みんなのサンデー防災」で検索してみてください。

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