【目黒教授のワンポイント防災講座 vol.4】日本は地震の多い国。海外はどうなのだろう?

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日本全国地震列島。日本は、いつどこで地震が起こるか分からない地域。東京などの都市圏はもちろん、中山間地域においても、住人はいつも地震に備えておかなければ、自分や家族の生命、財産は守れません。

そこで、日本の防災の権威、目黒教授がご指南。連載第4回目は、「日本はすごく地震が多いイメージですが、海外はどうなのですか?」

目黒教授 もちろん海外にも地震が発生する場所はいっぱいあります。これまでプレートの話をしてきましたが、地球は亀の甲羅のように、十数枚のプレートに覆われています。そのプレートが地球の内部から出てきて、地球の表面を非常にゆっくりと移動し、やがてプレート同士がぶつかり合って、一方がもう一方の下に沈み込みます。地震が頻発する場所は、このプレートが地球の内部から出てくる場所(海底が山状になるので海嶺という)と沈み込む場所(海底が溝状になるので海溝とかトラフという)です。日本は、太平洋プレート、フィリピン海プレート、北米プレート、ユーラシアンプレートが互いにぶつかり合う場所なので地震が多く発生します。日本と同様に、太平洋を取り囲むエリアの多くには海溝が存在し地震が頻発します。また、大きな海(大洋)の中央付近には海嶺があり、ここでも地震が起こります。それから、インド・オーストラリアプレートやアラビア・アフリカプレートがユーラシアプレート下に潜り込んでいる場所は、ジャワ海溝から陸地のヒマラヤからアルプスにかけてのエリアで、ここでも多くの地震が起こります。(次回に続く)

目黒公郎プロフィール
東京大学大学院情報学環長・教授。専門は総合災害管理、国際防災戦略。内閣府本府参与、多数の省庁の防災委員、日本地震工学会、地域安全学会、日本自然災害学会などの会長を歴任。防災功労者内閣総理大臣表彰などを受賞。

●目黒教授のラジオ連載「みんなのサンデー防災」は、各種の災害がもたらす被害の最小化と、災害時を被災地地域の課題を解決する機会として活用し、発災以前よりもいい地域に改善するために必聴の番組。毎週日曜14時〜全国コミュニティFMで放送中。詳しくは「みんなのサンデー防災」で検索してみてください。

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