日本全国地震列島。日本は、いつどこで地震が起こるか分からない地域。東京などの都市圏はもちろん、中山間地域においても、住人はいつも地震に備えておかなければ、自分や家族の生命、財産は守れません。
そこで、日本の防災の権威、目黒教授がご指南。連載第26回目は「予知・予見・早期警報について教えてください」。
目黒教授 場所、規模、発生時間を一定以上の精度で予測する地震予知は現在でも難しいですが、台風や津波などでは、実際に襲ってくる時間よりも前に、その襲来時間や規模などを評価し、その情報を早期に伝えることが可能です。最終的な利用者が、それらの情報の意味を正確に理解し、どのように判断して、どのような行動をとればいいのか、それをスムーズに行うための訓練を受けていれば、被害の軽減に役立てることが可能になります。このような災害対策を「予知・予見・早期警報」と呼びます。
2007年10月に世界で初めて一般にサービスが開始された緊急地震速報は、地震が発生した後に稼働するシステムのため“地震予知”ではありませんが、地震動のP波とS波の伝播速度の違いを利用して、激しい地震の揺れ(S波)が到達する前に情報を提供するもので、これも予知・予見・早期警報のカテゴリーに入るものです。(次回に続く)
●目黒公郎プロフィール
東京大学大学院情報学環長・教授。専門は総合災害管理、国際防災戦略。内閣府本府参与、多数の省庁の防災委員、日本地震工学会、地域安全学会、日本自然災害学会などの会長を歴任。防災功労者内閣総理大臣表彰などを受賞。
●目黒教授のラジオ連載「みんなのサンデー防災」は、各種の災害がもたらす被害の最小化と、災害時を被災地地域の課題を解決する機会として活用し、発災以前よりもいい地域に改善するために必聴の番組。毎週日曜14時〜全国コミュニティFMで放送中。詳しくは「みんなのサンデー防災」で検索してみてください。
