2025年には看護師の数が27万人不足するとされている、超高齢社会の日本。その課題解決に向けて自社のDX化を推進し、看護師を目指す人々に新たなコンテンツを提供しようとしているのがメヂカルフレンド社です。代表取締役社長に就任した亀井淳氏の描く看護業界の未来とは? 興味深い記事が「DXマガジン」に掲載中です!
創業76年の出版社が新社長のもとDX化に舵を切った
近年、ビジネス界でしばしば耳にするホットな話題といえば「企業のDX化」です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術の活用によって、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土も変革し、競争上の優位性を確立すること。
DX化の推進によって業務の効率化を実現したり、新たな顧客体験や新事業を創出する企業が増えていますが、紙の書類があふれているような旧態依然の企業が多いのも事実です。
1947年の創業以来、看護職を養成するための教材や単行本、雑誌、問題集、辞典などを発行してきた出版社「メヂカルフレンド社」も、かつては典型的な“昭和の会社”でした。
そのメヂカルフレンド社の代表取締役社長に就任したのが、イトーヨーカ堂の代表取締役社長兼CEOやセブン&アイ・ホールディングスの常務執行役員として経営手腕を発揮してきた実業家の亀井淳氏です。
メヂカルフレンド社の顧問弁護士から打診を受けた亀井氏は、当初こそ「この年齢で社長…」と戸惑ったものの、「看護師を目指す人や看護師に役立つコンテンツを取り扱う事業には大変意義がある」と感じ、2022年に代表取締役社長へ就任。その亀井代表がまず着手したのがDXでした。
亀井代表は、かつて仕事を共にしたデジタルシフトウェーブ代表取締役社長の鈴木康弘氏に社員向けの講演を依頼し、DXの狙いや目的、成功のための心構えなどを社員に伝達。亀井代表も「新しいことに挑戦しよう」と社員を鼓舞し続けているといいます。
社員のDXへの意欲は高まり、メヂカルフレンド社がDXに取り組みだして1年、スケジュール管理や勤務管理、名刺管理を支援するITツールを相次いで導入。事務作業の効率性や生産性を徹底的に追求し、向上させました。
現在では、顧客情報を一元化し、営業や商品企画などの各業務であらゆるデータを効果的に活用できるよう取り組んでいます。
デジタルの活用によって、新たな価値を提供することができる
DX化はメヂカルフレンド社の基幹業務である編集業務にも及びます。
これまで看護師を目指す学生や看護師の方々に役立つコンテンツ作りに注力して来たメヂカルフレンド社ですが、昨今は高齢化率が上昇する一方で看護師のなり手は不足しており、看護職の離職率も高くなっています。その深刻な状況は、今後の日本の医療体制に大きな影響を及ぼす可能性があるとされています。
亀井代表は、メヂカルフレンド社の強みであるコンテンツづくりをDXによってさらに高め、看護業界全体の課題解決に取り組んで行きたいと考えています。
また、教材を提供するだけでなく、看護師を目指す学生や看護師の生活面をサポートする情報を発信したり、学生同士、看護師同士が容易につながれるコンテンツを構築したりと、デジタルを活用することで新たな価値を提供することが可能となります。
「新型コロナウイルス感染症のまん延を機に、多くの医療現場で過酷さが増しています。そんな状況であっても看護師を目指す学生や看護師に対し、コンテンツを通じて少しでも支えになりたい、そう考えます。学生や看護師の心を豊かにするといった価値を看護業界に訴求していきたいですね」(亀井代表)
メヂカルフレンド社のような歴史のある企業ほど、その可能性はデジタル化によって大きく膨らみます。
亀井代表の思いや構想、そしてDX化への取り組みについての詳細は「DXマガジン」の対談記事に掲載されています。DX化の好例を知りたいビジネスパーソンの方々にぜひ読んでいただきたい内容です!
株式会社メヂカルフレンド社
https://www.medical-friend.jp/