「豈プロジェクト」がソーシャルマーケティングアワード2023を受賞!12月に文京シビックセンターでの公演も

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農業・教育・文化・経済という4つの柱で日本の未来を元気にしていこう! そうした志を持つ中小企業の経営者たちのチーム「ヒーローズクラブ」とそのサポートメンバーたちによる社会貢献活動「豈プロジェクト」が、ソーシャルマーケティングアワード2023の受賞団体に選ばれました。

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農業復興や教育問題への取り組みが評価され、今年だけで3冠を受賞

2021年に栃木県塩谷町でスタートした「神宝米」プロジェクト

 日本の企業の99パーセント以上を占め、私たちの生活を支えている中小企業。その中小企業の経営者たちによって立ち上げられた「豈プロジェクト」が、ソーシャルマーケティングアワード2023を受賞し、10月21日、六本木ヒルズハリウッドホールにて表彰されました。

 ソーシャルマーケティングアワードは、SDGsやESGが注目され、企業のサステナビリティや社会的責任が重視されるようになった昨今、「世間にはまだ知られていないが、マーケティング手法を駆使して社会貢献活動を展開している団体」を表彰し、その活動を後押しする目的で創設された表彰イベントです。

 そもそも「ソーシャルマーケティング」とは、1970年代に“マーケティングの神様”フィリップ・コトラー氏が考案した用語で、社会全体の利益を追求するためにマーケティングの考え方を適用し、問題解決を図ること。

 例えば、今回の受賞団体に名を連ねるセブン&アイ・ホールディングスは、自社の店舗網や物流・情報システムなどを活用し、人口減少地域で「お買い物支援サービス」を展開。ドレッシングやマヨネーズで知られるキューピーは、全国の野菜の生産者や自治体などとともにサラダの価値向上に努め、健康課題の解決や地産地消といった社会貢献に取り組んでいます。

 中小企業の活動体である「豈プロジェクト」の受賞の決め手となったのは、とくに農業や教育における社会課題への取り組みです。

 昨今では農業従事者の減少により、この20年間で耕作放棄地は3倍にも増加。食料自給率も低下する中、豈プロジェクトでは、有機農業を続けている農家が安心して米作りに専念できるよう、草刈りや袋詰め作業から支援し、収穫されたお米を全量買取しています。

ソーシャルマーケティングアワード2023授賞式の様子

「そのお米は、私たちの取り組みに賛同していただける方々に応援購入していただいているほか、豈プロジェクトに参加する企業の会社給食やお中元・お歳暮、賞与の上乗せ分として社員に還元したり、各地域の子ども食堂にも寄付させていただいたりしています。これが中小企業のリソースを生かした“四方良し”の社会貢献活動です」

 そう語るのは、豈プロジェクトを主宰する株式会社ワールドユーアカデミー代表取締役社長の仲村恵子さん。

 昨今では、小中高生の自殺や不登校、いじめといった教育問題に対しても、中小企業ならではの視点で提言書をまとめるべくアンケートを実施。

 2020年のコロナ渦の中で立ち上がった豈プロジェクトは、「ソトコト・ウェルビーイングアワード」、「社会文化功労賞」、そして今回の「ソーシャルマーケティングアワード」と、今年だけで3冠を受賞するに至っています。

日本の伝統文化・和太鼓で結束。11月にはドバイの大型フェスに登場!

ソーシャルマーケティングアワード2023の会場でも圧巻の演奏が行われた

 また、豈プロジェクトの活動を象徴するのが「日本の伝統文化を学び、後世につなぐため」、経営者と社員が一丸となって行う本格的な和太鼓の公演です。

 「なぜ中小企業が集まって和太鼓?」と思われるかもしれませんが、この和太鼓こそ、豈プロジェクトの活動を世の中に広め、プロジェクトに参画する経営者と社員の心を一つにする上で欠かせないものとなっています。

「和太鼓に取り組まれているのは、マーケティングの視点から見ても非常に面白く、効果的だと思います」と語るのは、ソーシャルマーケティングアワード実行委員会の山崎伸治さん(コトラーインパクトビジネスジャパン株式会社代表取締役)。

 バラバラになりがちな中小企業を日本の伝統文化によってつなぐ。そうしたユニークな視点も注目されています。

「一つずつは確かに小さい中小企業ですが、決裁権が社長にあるため、社長が『やるぞ』となれば行動は早い。日本人が古くから持っている“結いの精神”を発揮して中小企業が相互扶助し、結束すれば社会は変えられるんです」(仲村さん)

日光東照宮での奉納太鼓の様子

 豈プロジェクトの和太鼓の演奏会は、2020年から全国各地で開催され、2023年には日光東照宮や出雲大社で奉納太鼓も行いました。

 さらには、11月10日から3日間、ドバイの「ブルジュパーク」にて開催された大型日本文化フェスティバル「Japan Culture-Con」へも出演。木村善幸、横山剣(クレイジーケンバンド)、橋本潮ら、日本を代表するアーティストの各氏が名を連ねる中、唯一、企業団体として和太鼓ライブを披露しました。

 今回のソーシャルマーケティングアワードの受賞や、Japan Culture-Conへの招待を受け、豈プロジェクトを運営する「ヒーローズクラブ」のメンバーは次のように語ります。

「ヒーローズクラブは、一社だけでは解決できない経営の問題も、ともに仲間として解決していくコミュニティ。この活動が活発になれば、もっと世の中が良くなっていくと思いますし、こうした受賞によって評価いただけることは本当にありがたいことです。若い人たちが、私たちの活動をきっかけに立ち上がったり、つながったりすることができたらいいなと思いますね」(株式会社フィールドプロテクト 代表取締役社長・大澤希さん)

「豈プロジェクトは、コロナ渦で地域の人々が分断された中でも、志を持って休むことなく活動してきた団体です。私は広島県で事業をしていましたが、東京でヒーローズクラブの仲間と出会い、暗く落ち込んだ時代でも突破口があることに気付かされました。ドバイの公演では、和太鼓の演奏をきっかけに、この今の時代、どうしたらみんなが幸せに平和に暮らせるのか、『和する心』といった本質的な日本らしさを少しでも伝えられたらと思っています」(株式会社ダスキン福山 代表取締役社長・高橋良太さん)

「仲村代表が『ヒーローズクラブ』を立ち上げた当初、正直、僕はこうした社会課題を解決するのは政治家の先生や大企業の役目だと思っていました。でも、そうした方々にお願いしてもなかなか動かないという現実を知った時、だとしたら、ヒーローは誰かにやってもらうのを待つのではなく、僕らがスタートアップのように実践していくしかないと思ったんです。2年、3年と活動を続けるにつれて地方自治体にも賛同してくださる方が増え、僕らのような小さなチームでも世の中を変えることができるんだと実感しています」(愛和食品株式会社 代表取締役社長・早川恭彦さん)

12月には「教育」を軸とした東京公演を文京シビックセンターで開催

過去公演の様子

 その豈プロジェクトが2023年の締めくくりとして開催するのが、12月12日(火)文京シビックセンターにて行う東京公演です。

 今回の公演は和太鼓演奏のほか、近現代史研究家・ノンフィクション作家の林千勝氏によるゲスト講演や、元文部科学大臣の衆議院議員・下村博文氏、参議院議員・神谷宗幣氏らを登壇ゲストに迎えてのパネルディスカッションが行われます。

 パネルディスカッションのテーマは「新時代のリーダーを育てる教育とは」。

 ヒーローズクラブ主宰の仲村さんは、12月の東京公演を「私たちの活動の中でも重要な教育という軸がテーマ。この公演を世論形成のきっかけにしていきたい」と語ります。

「大人にとって子供は希望です。そして、子供たちにとっての希望は大人の姿です。ですから大人が、『どうせ無理…を超えて、子供たちがあこがれるヒーローになる。』と心に誓い、楽しくかっこいい生き方に挑戦し、美しい未来を語る大人でありたいのです。今こそ大人も子供も共に、誰から何を学び考え行動していくのか?―真の人間教育が大事です。」

「私たち中小企業は全国に拡がって地域の皆さまに寄り添っています。ですから身近なヒーローズクラブの各企業は『寺子屋』のように、仕事の現場としてだけでなく教育の現場にもなっていきたいと思っています。教育を家庭や学校だけに任せるのではなく、私たち企業も参画し、新時代のリーダーを育てるために、さまざまな教育に関する問題をどう変えるのか。私たちはチャレンジしていきます」(仲村さん)

 豈プロジェクトの活動に興味を持った方は、ホームページを訪れ、イベントに参加してみてはいかがでしょうか?

 
■豈(やまと)プロジェクト
https://yamato.world-u.com

豈プロジェクト 東京公演
開催日時:2023年12月12日(火)14時~17時30分
開催会場:文京シビックホール
ゲスト:林 千勝 氏(近現代史研究家・ノンフィクション作家)、華頂 博一 氏(旧皇族 華頂宮)

パネルディスカッション
日本の現状と未来について「新時代のリーダーを育てる教育とは」
<登壇ゲスト>
衆議院議員 下村 博文 氏
参議院議員 神谷 宗幣 氏
日本中小企業経営審議会相談役 平山 秀善 氏
株式会社ソーシャルマーケティング研究所 代表取締役 山崎 伸治 氏
ファシリテーター:放送作家 安達 元一 氏

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